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AIに調べものを任せるときの使い方|Web検索つきAIの出典の確認と、社内資料との使い分け

Web検索つきAIに調べものを頼むときの指示の書き方を解説。出典を開いて該当箇所と発行元を確かめる手順、古い情報の見分け方、社内資料と外部情報の使い分け、調査結果を共有するときの書き方を紹介します。

この記事のポイント

  • 調査の指示には、目的、範囲、期間、使ってよい出典、出力の形を書きます。
  • AIが示した出典は実際に開き、該当する記述と発行元、更新日を確かめてから使います。
  • 社内の決まりは社内資料、制度や他社の仕様は公式の外部情報と分けて調べ、結果にも区別して書きます。

Web検索の機能を持つAIに調べものを頼むと、複数のページを読んだ要約が出典つきで返ってきます。便利な一方で、出典が付いているのに内容が出典と合わない、数年前の情報が混ざっている、といったことも起こります。調べものをAIに任せるとき、どう頼み、どこを確かめればよいのでしょうか。

AIに調べものを任せるときは、指示で調べる範囲を決め、返ってきた出典を人が開いて確かめる流れを決めておくことが大切です。この記事では、調査の指示の例、出典の確かめ方、古い情報の見分け方、社内資料と外部情報の使い分けを説明します。

Web検索つきAIでできること

Web検索つきのAIは、質問に応じて検索を行い、見つかったページを読んで要約し、参照したページへのリンクを示します。複数の情報源を一度に集めて比べる作業や、調べる手がかりになる用語を探す作業では、自分で一つずつ検索するより早く全体像をつかめます。

ただし、AIが示す要約は、元のページの記述をそのまま写したものとは限りません。ページの一部だけを読んで結論を出したり、別のページの内容を混ぜて書いたりすることがあります。出典が付いていても誤っている回答が起こる理由は、AIの誤回答に備える設計でも説明しています。AIの回答は調査の下書きとして扱い、出典で確かめた内容だけを使います。

調査の指示の書き方

調査の指示には、何のために調べるか、どの範囲を調べるか、いつ以降の情報を使うか、どの種類の出典を優先するか、結果をどの形でまとめるかを書きます。指示の書き方の基本は、仕事で使えるAIへの指示文の書き方も参考にしてください。

目的: 社内でAIツールを選ぶため、候補ツールのデータの扱いを比べたい。
範囲: ツールA、ツールB、ツールCの法人向けプラン。
調べること: 入力したデータをAIの学習に使うか、保存期間、管理者が削除できるか。
出典: 各社の公式サイトと公式ドキュメントを優先する。個人のブログやまとめ記事は使わない。
期間: 公開日または更新日が分かるページを使い、その日付も書く。
出力: ツールごとの表にし、各項目に出典のURLを付ける。
見つからない項目は推測せず「公式情報で確認できず」と書く。

範囲と出典を書かないと、AIは個人のブログや古い比較記事も同じように扱います。「見つからない場合の書き方」を指定しておくと、AIが推測で表を埋めるのを防げます。

出典の確かめ方

AIの回答を使う前に、示された出典を開いて次の順番で確かめます。

AIの回答に付いた出典を開き、回答に対応する記述をページ内で探し、発行元と公開日・更新日を確かめる手順を示した図。
出典は実際に開き、回答と対応する記述、発行元、日付を確かめてから使います。AI生成の概念図
  1. リンク先のページが開けるか、AIが示した名前のページか
  2. 回答の内容に対応する記述がページの中にあるか
  3. ページの発行元が、その情報を正式に出す立場の組織か
  4. ページの公開日・更新日が、調べたい時点に合っているか

二つ目の確認では、回答の一文ごとに、ページのどの記述に基づくかを探します。ページ内の検索機能で、回答に出てくる用語を検索すると見つけやすくなります。対応する記述が見つからない文は、AIが補った内容と考えて使わないようにします。

出典の種類によって、確かめる点も変わります。

出典の種類 確かめること
公式サイト・公式ドキュメント 対象の製品やプランの記述か、更新日はいつか
官公庁・自治体のページ 現行の制度か、改正や受付期間の案内がないか
報道記事 発表元の一次情報が別にあるか
個人のブログ・まとめ記事 一次情報へのリンクをたどり、そちらで確かめる

古い情報の見分け方

AIの回答には、検索で見つかった古いページの内容が混ざることがあります。料金やプランの内容、ソフトウェアの機能、法令や制度は特に変わりやすいため、日付の確認を省かないようにします。

古い情報を見分けるには、ページの公開日と更新日を見るほか、ページの中にバージョン番号や年度が書かれていないかを確かめます。製品名やプラン名が公式サイトの現在の表記と違う場合は、名称の変更や提供の終了がないかを公式の情報で確認します。AIに「各出典の公開日または更新日を併記して」と指示しておくと、確認の手間を減らせます。

社内資料と外部情報の使い分け

調べたい内容によって、参照すべき情報は変わります。社内の決まりや過去の対応は社内資料に、制度や他社の製品の仕様は外部の公式情報にあります。

社内の規程や過去の対応は社内資料から、制度や他社の仕様は外部の公式情報から調べ、結果を区別して一つの報告にまとめる様子を示した図。
社内資料と外部情報は分けて調べ、共有する結果にも区別して書きます。AI生成の概念図
調べたい内容 参照する情報
社内の規程、手順、過去の対応 社内資料を参照するAIや社内の検索
法令・制度、他社の製品の仕様 Web検索つきAIと公式の外部情報
社内の決まりが制度に合っているか 両方を分けて調べ、担当部署や専門家が判断する

社内資料を参照するAIの仕組みは、社内マニュアルや規程の検索をAIで改善する方法で説明しています。Web検索つきAIに社内の情報を入力すると、検索の語句として外部に送られる場合があります。顧客名や社内の検討内容を含む調査は、外部に送られない環境で行うか、固有名詞を伏せて質問してください。

法令や制度について調べた結果は、AIの要約をそのまま判断に使わず、所管する機関の公式の情報で確認します。自社の状況に当てはまるかの判断は、専門家に確認してください。

情報システム担当がツールのデータの扱いを調べる想定例

ここからは想定例です。情報システム担当が、社内で使うAIツールを選ぶために、候補の三つのツールのデータの扱いを調べます。担当者は先ほどの指示をWeb検索つきAIに入力し、ツールごとの表を受け取ります。

担当者は表の各項目について、付いているURLを開き、該当する記述を探します。ツールBの「保存期間」の欄は、個人向けプランのページが出典になっているため、担当者は法人向けプランの公式ドキュメントで探し直します。ツールCの「管理者による削除」の欄は、出典のページに対応する記述が見つからないため、表から外して提供元への問い合わせ項目に移します。

最後に、担当者は表の上に調査した日付を書き、確認できた項目と確認できなかった項目を分けて、選定の会議資料にします。

調査結果を共有するときの書き方

調査結果を社内で共有するときは、調べた日付、使った出典、確認できなかった点を一緒に書きます。読み手が後から出典を開いて確かめられるよう、URLは項目ごとに付けます。

AIが作った要約をそのまま共有すると、どこまでが出典で確かめた内容か、読み手には分かりません。共有の前に、出典で確かめた内容と担当者の判断を分けて書き、AIで下書きしたことも添えておくと、受け取った人が確認の範囲を判断できます。

まとめ

Web検索つきAIに調べものを頼むときは、目的、範囲、期間、出典の種類、出力の形を指示に書きます。返ってきた出典は実際に開き、該当する記述、発行元、更新日を確かめてから使ってください。社内の決まりは社内資料、制度や他社の仕様は公式の外部情報と分けて調べ、共有する結果にも区別して書きます。

e-GrantsのAIを使える社内インフラの構築では、社員がブラウザから使えるAIワークスペースを構築します。調査や資料作成にAIを使え、社内の情報を参照するAIも社員全員が使えるように整えます。どの業務から使い始めるかの整理には、無料のAI活用診断もご利用ください。一宮市・名古屋市・愛知県を中心に、オンラインで全国からご相談いただけます。

益田 尚紀

この記事を書いた人

益田 尚紀株式会社e-Grants 代表取締役

株式会社e-Grants代表取締役。愛知県一宮市を拠点に、企業のAI導入支援・AI受託開発・社内AI基盤の構築と、工務店のWeb集客支援に取り組んでいます。現場で使えるAI活用とデジタル集客を、むずかしい言葉をほどいて発信します。

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